夢の続きで逢えたら

「二ヶ月くらい前。尾行された時は、ストーカーさん呼ばわりだったけど、顔は覚えてたし、本当は友達になってくれるかなぁって、実はちょっぴり期待してたの」

「自分をつけてくる男に!?」

「うん」

「詩野も変わってるね!浩二と同じだよ!」

「ちょっと!一緒にしないでよ!」

「ハハハ!ごめんごめん」

「っもう!」



詩野は笑った。


本当に嬉しそうに。



この季節、

詩野の笑顔は、いつも涼しい風となって、

僕を癒してくれる。



この時、


永遠に続く波の音も、

青空を舞う優雅な鳥たちも、

疲れを知らない子供たちの声も、


僕にとっては、

詩野の笑顔を飾るアクセサリーでしかなかった。




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