夢の続きで逢えたら

風に乗せて


「あいつら遅いな。どこまで行ったんだよ」

「携帯はここに置きっぱなしだから繋がらないわね」

「だね…」



浩二と大輔がナンパに行ってから、

もう二時間が経過した。


それまで海を熱く照らしていた太陽も、

厚い雲に隠れて、

砂浜は普段の姿を取り戻しつつあった。




「もう六時ね。先に私たちだけでも戻ってよっか」


「そうだね」



僕らはシートとパラソルをたたんで、

駐車場へ戻った。



着替えを済ませ、防波堤の段差に腰掛ける。



僕らは、夕日に染まっていく海を眺めながら、

浩二たちの帰りを待った。




.
< 90 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop