その手で溶かして
私の変わりに答えてくれたナオとウミの会話が始まる。



「俺は何回か会ってるけど、そんなこと一言も言ってなかったな。」



「真雪ちゃんは綺麗で優しくて、頭もいいのに……こんないい女をほっとくなんて信じらんないよ!今日は私が懲らしめてやるの。」


「話をややこしくするなよ。」



私は当事者なのに、2人の話を他人事のように聞いていた。



ナオが熱くなるほど遠藤君との付き合いに拘りがあるわけではないし、ウミが心配してるほど“別れる”ということを深刻に考えているわけでもない。

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