その手で溶かして

何かの嫌がらせだろうか?



私はどうしてこんな夜中に梯子を使って家を抜け出さなきゃいけないのかわからない。



よくわからない悔しさみたいなものが込み上げてきた。



私の部屋の窓の横には、屋根へと続く梯子が付いている。



屋根の点検や修理に使うものなのだろう。



身軽だったあの頃は簡単に行き来していたはずなのに、今は恐怖心が私の体を一層重くする。



「ユキ、そんなんで飛び移れるのか?」



「五月蝿いな。黙ってて。」


この梯子は地面までは続いていない。



流石に防犯対策のために、地面から屋根までの梯子を取り付けたりはしないだろう。



その為、途中で無くなる梯子から塀の上へと飛び移らなくてはならない。

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