虹の音
「……佐々木凛ちゃん、だよね」
高山さんはふんわりと笑う。
まるで天使。
ふわふわした髪の毛がとてもよく似合ってる。
すごいお嬢様ってかんじ。
それにすごく優しいし。
…あたしなんか叶いっこないや。
「なんであたしの事知ってるの…?」
高山さんはまっすぐにあたしの目を見て話した。
「空木から聞いてたから」
空木から…?
彼女は笑う。
笑うけど、その笑顔の影には悲しみの感情が込められていた。
「凛ちゃん…かわいいね」
「……へっ!!?」
いきなりそんなことを言われて、戸惑ってしまった。
「そろそろ私行くね。さよなら、凛ちゃん」
彼女は長い廊下をすたすたと歩いていった。
「私じゃあ…叶わないよね…」
そんな彼女のつぶやきは、凛の耳には届かなかった。