虹の音
「……う、つぎ」
教室のドアのところには、肩からエナメルバッグをかけ、少し息を切らせた空木が立っていた。
「よかった…間にあったぁ」
空木は胸をなでおろし、そしてあたしに近づいてきた。
「なんで…戻ってきたの?」
「え?凛の靴がまだ下駄箱にあったから」
「いや、だからっ…なんであたしの所に来たの?」
「それは、これを渡すため」
………なんで……。
空木がカバンから出したのは、綺麗に包装された桜色の包み。
「凛、誕生日だろ。おめでと」
空木が誕生日を覚えていてくれた。
プレゼントまで…用意してくれた。
「空木のばかぁ~っ…!!」
ああ、もうだめだ。
もうお別れだ。
涙腺がゆるむのが分かった。