゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。

「んー、結婚する前

に名のればよかった

のにね。恥ずかしが

ってないで、俺が助

けましたーって」

少女は水滴を払うよ

うに首をふった。長

いまつ毛をふせ、糸

のように息を吐く。

「彼はね、人間じゃ

なくてバケモノだっ

たの。どろどろでぐ

ちゃぐちゃのね。名

のりでたら退治され

ちゃうくらい、ひど

い姿の」

「えー!」

ブタはぶぃっと鼻を

鳴らした。

「そこはさ……愛の

力でどうにかなるん

じゃないの? じゃ

ないと面白くないじ

ゃん」

「愛なんかじゃどう

にもならないことも

あるのよ。あんた、

ヘドロに結婚してく

れって言われたらど

うする?」

嫌に決まっている。




< 80 / 406 >

この作品をシェア

pagetop