地味なあの子は鬼狩り少女 〜地味子の決意〜【改稿中】




「おい、大丈夫か!?」



転びかけた私に気付いて声をあげた兄ちゃん。


その周りから、急激に鬼の臭いが消えていくのがわかる。



「んっ、大丈夫!!」



私はそう叫び返すとすぐに立ち上がり、見えない鬼に向かって『符』を構え直した。


むせ返るような泥臭い鬼の匂いをかぎながら、



(兄ちゃんに負けてらんない!!)



そう、強く思った。




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