【企画】バトル、それは甘美なかほり【キャラバト】


「どうしてくれるのですか、この惨状を」


チェーンソーの刃を一旦床につけ、片手を腰にあてるクラウンに言われ、幽霊は辺りを見回した。


「わっ、なにこれ!チェーンソーでやったの!」


「チェーンソーでソファー云々を飛ばすのは不可能ですよ」


「だったら、なんで……、はっ、さっきのへんてこな呪文で!」


「まったくもって違います。あなたがやったのですよ。見ていた限りでは、あなたの叫び――感情に呼応して、ポルターガイストが起こったみたいですが」


「そんなはずないよ!私、知らないもん!騙されないんだから!」


「あの渦中にいながら、なぜ分からないのですか……」


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