執事と共に賭け事を。
「では、コークと行きましょ」


コークとは、先攻後攻を決める方法だ。

お互いに1投づつ行い、より中心に近い方が先攻となる。

ツバキが、鋭く光るダーツを構えた。


恵理夜が、息を止めるのがわかる。


ひゅ、と潔い音。


「んっ」


思わず恵理夜は悲鳴を上げていた。

ダーツは、恵理夜のつむじの1センチ上、インナーブル――的の真ん中を射抜いていた。
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