執事と共に賭け事を。
「ところで、今日は同伴できたのかな」

「はい」

「差し支えなければ、誰の同伴か教えてくれないかい」


恵理夜は、ちらりと甲板デッキの一番上で日光浴を楽しむ祖父の姿を盗み見た。

その隣には春樹の姿があった。


「おやおや、そうか君が御大の孫娘さんか」


その視線で、相手は恵理夜の身分を把握したようだ。
< 29 / 254 >

この作品をシェア

pagetop