執事と共に賭け事を。
場違いなほど明るい笑顔を浮かべたヒガキがそこに居た。


「何か、あったかい?」

「いえ、お騒がせしてごめんなさい」


主人が詫びるのに、春樹も丁寧に頭を下げた。


「何もないならいいんだ。恵理夜クン、よかったら僕と遊ばないかい?」

「え?」

「見たところ、ずっと彼に監視されているみたいだったから」


と、春樹を指してからかうように言った。
< 56 / 254 >

この作品をシェア

pagetop