彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜
「浬世也…マグカップ落とす…」
「ホントに諦められるのかって聞いてんの」
「……っ…」
浬世也があまりに真剣に聞いてくるから私もその勢いに飲まれそうになる
でも口をついて出たのは正直でシンプルな気持ち
「…わかんない…」
強がってみたところで、本当は全然わからない
斗真くんのやさしさに触れて
もっともっと近くでいたいと思った
でも優ちゃんを好きな斗真くんの近くに、どんな顔して居座ればいいかわからない
そんな私を浬世也はジッと見据えてくる
「わかった」
「へ?」
わかんないって言ってるのにわかったって?
私は意味がわからなくて浬世也を見上げる
「とりあえず俺は菜々子から離れたりしないから」
浬世也…