彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



「あ、この芸人好き!」


「俺も俺も!結構シュールで面白いよな」



ご飯を食べてから浬世也と好きなお笑い番組を見ながらギャーギャー過ごす


この芸人はここが面白いとか、この芸人は突っ込みが下手だとか


そんな下らない話で延々話し続ける



それに飽きてきたら続いてゲーム



「ちょ!浬世也!反則技使うな!」


「知らねーよ〜!」



中3の時からゲームでコテンパにやらているのは相変わらずで


腕を上げていると思ったけど、どのゲームをやっても負けてばかりだった



でも不思議と何をしても楽しい



中学3年の時までやっていた同じルートを辿って2人で大騒ぎする夜



なんだか久々だなこの感じ


浬世也が笑っていて、それと同じぐらいの笑顔を私も返す



楽しくて仕方がない筈なのに心の奥で時々思い出す、斗真くんの横顔



忘れたい


忘れさせて


斗真くんは絶対に私のモノにはならないのに





「……っ…私もそろそろお風呂行ってくるよ」



「…え?」



私は突然悲しくなった気持ちを浬世也に悟られたくなくてそう言うと



浬世也が私の頭をポンポンと2回軽く叩く



「いってらっしゃい」



浬世也にはきっと全部お見通しだ





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