肉食彼女
「昨日の宿題難しかったねー。
和くんちゃんと終わった?」


終わった。

当たり前だろう。

宿題忘れなど
あってはならないことだ。

だがそんなことは一々口にせず
ただひとつ頷いておく。

杏佳は俺が話すのを
楽しみにしているのだが
そんな期待になど
断じて応えてやらない。



俺の“例のアノ癖”は
俺のコンプレックスでしかないのだ。









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