恋色語
「冷静に突っ込むなバーカ。冗談よ冗談。早くしないと遅刻するよ社会人」


それだけ言ってまた一階に戻る。う~ん、一回で起きたけど私の性格じゃ今日が最後だわ。





それから私とお父さんが朝食を食べていると、太一(たいち)お兄ちゃんも降りてきた。

家を出るまでの間何気ないことを話して、そして7時前に二人は出勤。この家には私一人となった。


「もう一眠りするか」


ソファーで横になってある時間まで仮眠した。そして私も制服に着替えて、鞄を持って、家を出る支度をした。


「じゃ、お母さん行ってきます」


お母さんに挨拶は忘れない。でもお母さんは写真で、今はいない。

私が幼いときに事故で亡くなったって聞いた。私が物心つく前に。

でも私はお母さんって分かる。不思議だけど分かる。


「鍵閉めてッと」


朝の日課完了。さあ行こう。今日は入学式、今日から私は晴れて高校一年生だ。
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