極悪彼氏
知り尽くした夢羽のカラダに俺もクラクラしてくる。



ヤバいくらい翻弄されてる…。



「お前の全部が好き」

「えっ?」

「夢羽がいなくなったら…どう生きればいい?」

「いなくならないから…大丈夫だよ」

「ん、ずっとそばにいて?」

「コタローじゃないみたい…」



初めてこんなもどかしい気持ちになった。



いつかはどっちかが先に死ぬ。



そう考えたら怖くて…。



夢羽の存在を確かめるように朝までカラダを重ねた。



「コタロ~…好きぃ…」

「ん」

「元に戻っちゃったなぁ~」

「酔ってただけ」

「カワイイコタロー大好きぃ~…」



やたら甘えてくる夢羽を抱きしめ、時間もわからぬまま夢の世界。



あり得ないほど幸せで、このまま目が覚めなくてもいいと思った。



なのに…。



「こったろ~!!ただいまぁ~!!仕事早く終わったから急いで帰って着ちゃったよ~」



うっせぇ!!



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