七転び…八起き?
バキィ!と鋭い音が響く
背後からの華麗な跳び蹴り(自称)を行った私が着地した時には
蹴られた対象であるヤクザはその場に倒れ込んだ
ナイフはどこかに飛ばされ
解放された男の子は急いで母親の下へ走っていく
「なっ…!」
「何やねんお前!」
呆然とする『嵐蝶』二人に対し
敵意剥き出しのもう一人のヤクザ
私はゆっくり立ち上がった
「別にお前らの問題に踏み込むつもりはねぇけどな。けど…何も関係ねぇ奴を巻き込むのは間違ってる。」
ヤクザはキッと睨み付ける
私も睨み返した
「生意気な糞ガキやな…。先にお前からやったるわ!」
ヤクザは間合いを詰める
振りかざされた拳をよく見て
私は冷静に避けた
「!?」まさか避けるとは思ってなかったのか、ヤクザの動きが一瞬止まる
その隙に、私は懐に入り込み
腕を腹にくらわせた
「ガッ…!」
よし、これで一人
「てめぇ…!」
さっきのナイフヤクザも背後から狙ってくる
それもまた避わし、振り返った衝撃で殴った
「ぅ…。」倒れながらも、こっちを睨んでるヤクザ
「お前…何もんや…?」