【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
夕暮れが一段と寂しく感じて、料理をしながらも琥珀を待つ時間は不安が募る一方。
あの後、部長室に戻ってきた部長とひと悶着あったのは想像がつく。
男は翡翠の肩を押さえつけると壁際に押し付けた。
「まさか木崎君と君がね・・・ このままじゃ俺たちは破滅してしまう。翡翠あいつと別れてくれ」
男の身勝手としか言えない。
翡翠は久々に男から名前で呼ばれていた。
懐かしい響きが翡翠を動揺させる。
自分の出した決断に自信を持てない翡翠は男の身勝手さにさえ罪悪感を覚える。
「翡翠俺たちは終わっているんだ。俺まで巻き込むような事はやめてくれ」
翡翠を見る男の目には、かつて翡翠に向けられていた優しい眼差しなど感じることなどできない。
「すいません。」
男の前ではいつも強がっていた。
別れる時も・・・
だけど今は強がる気力すら残っていなかった。