【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
物の数分で琥珀が戻って来た。
「主任ちょっと。」
琥珀の目つきは冷たく顔からは笑顔が消えていた。
「・・・・・。」
いつもなら冷静に対処する琥珀もこの時ばかりに翡翠の腕を掴む。
「痛い。」
力いっぱいに捕まれた腕からは怒りにも似た感情が流れ込む。
翡翠の言葉で掴んだ腕を離すと琥珀は、ついて来いと言わんばかりの背中で部署を出ていく。
周囲の視線が痛いほど集中する。そんな事もお構いなしに琥珀は歩み続け、翡翠もその後を追いかける。
琥珀の背中から怒りを感じ翡翠は声すらかけられずにいた。
資料室のドアを開けると入れと琥珀の無言の眼差しが合図する。
明かりをつけるわけでもなく薄暗い室内で、後の方から鍵を閉まる音だけが確認できた。