【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
部屋にたどり着いたとたん鼻の奥が痛くなって唇を強く噛みしめた。
独り歩いている間も考えるのは琥珀の事ばかり・・・
歩きながら涙が零れ落ちそうにもなった。
部屋の明かりを灯すと視界がぼやけていく。
琥珀のいない空間が独りきりの時間が翡翠の強がりも意地も全て涙に変えていく。
涙が頬を伝わった感覚が翡翠の中で張りつめていたものを崩壊し尽くす。
子供が泣きわめくように涙とともに大声を張り上げその場に崩れ落ちる。
琥珀を呼ぶ翡翠の声は誰も居ない部屋に虚しく響きわたる。
不安や悲しみが叫びとなり琥珀を求めもがき喚いてみても虚しさだけが募る。
琥珀の存在の大きさを痛感した瞬間だった。