【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
ドアを開けたとたん目に飛び込んできたのは仁王立ちの琥珀の姿。
こんな時合鍵を渡していることに後悔する。
「朝帰りとはよくやるよ。」
琥珀の言葉にはもちろん棘も感じるが怒りが見え隠れしている。
「もう関係ないでしょっ どいて」
売り言葉に買い言葉・・・
目の前の琥珀の姿を見ただけで泣きそうになる自分を翡翠は強がることで気付かせずにいた。
言葉が態度がどんなにきつくなっても、終わりは泣いたり弱い自分を見せたくなかった。
「怒りたいのはこっちだろうが。何だよ関係ないって」
「言葉どうりよ。」
「何だよそれ・・・」
空気が重くなり数秒の沈黙さえ数分にも思える。
見つめ合う数十センチの距離が息苦しかった。
翡翠は下唇を噛んで琥珀を睨み続けた。
「ふざけんな。」
翡翠の頬の横をすり抜けた琥珀の拳が『バンっ!!』と大きな音を立てて玄関ドアを殴りつけた。
真後ろから聞こえた音と琥珀の拳に身体がビクッと固まる。
さっきより近い琥珀との距離。
年下で部下の琥珀に男の強さ、怖さを感じた瞬間だった。