【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
翡翠は強くあろうとしていた。
琥珀が苦しんで出した答えなら笑って受け入れようと。
琥珀が地位や名誉だけで翡翠の前から消えるわけではないことだけでもわかった事で翡翠は満足だった。
「主任、俺の事信じて待っててくれる?」
「何て言ったの?」
翡翠は耳元で聞こえてきた言葉に耳を疑った。
「だから会社に戻って周りに認めてもらえる仕事が出来たら迎えに来るからそれまで俺を信じて待っていてほしい。」
「あんた馬鹿だよ。私なんて迎えに来てもらう価値なんてないんだから」
「そこは泣いて頷くところだろ?」
「だって私の事何も知らないでしょう? 過去に何があったかどんな生き方をしてきたか・・・ あんたにだって言えないことのひとつやふたつ・・・」
「いいよそれでも。過去の主任には俺興味無いし。それに俺だって主任に言えない事だってある。それが人間なんじゃない?」
「私・・・酷い女だよ。」
「俺がどうしようもない男だって主任が一番知ってるだろ?」
「それ言ったら私が上司と不倫するような女だって知ってるでしょう?」
「あぁ知ってるよ。それでも主任が必要なんだ。 」
琥珀の言葉は嬉しい反面、昨晩の出来事が脳裏によみがえる。
「私、馬鹿だから待てないかもよ。 だからいっそ今別れた方が・・・」
「好きにしていいよ。主任がもし俺の事待てなくて他の男のものになっても俺絶対主任の事その男から奪い返すから」
「あんたもそうとう馬鹿だね」
「逃げられると思うなよ。」
「もしそんな日が来たら逃げ切ってみせるわ」
そんな日が来ない事を翡翠にはわかっていた。
琥珀以外の男なんて・・・
翡翠は含み笑いを浮かべていた。