【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
琥珀の優しさに全部が許されたような錯覚さえ感じていた。
「違うの。話しはそれだけじゃなくて。」
琥珀の体温と胸の鼓動を感じない距離まで離れる。
「私さっき言ったよね。 過去を清算してきたって」
「あぁ。」
「私、幸せそうな彼を私達を捨てた彼をずっと憎んでた。」
「私達?」
「そう、私とおなかの赤ちゃん。だからね私久々に私を抱いて満足そうな彼の耳元で言ってやったの。彼に捨てられた夜流産したことを・・・怖い女でしょ?
嫌いになったでしょ? だからね男なんて信じない愛なんて信じないって生きてきたのに・・・」
「・・・・・・」
「そうよね、言葉も出ないよね。そうよ彼の幸せが妬ましかった。私と赤ちゃんを犠牲にして手に入れた幸せが・・・。だけどねこんな私でもあんたと一緒にいた間だけは心が落ち着いたの。 今までありがとう。」
目の前で呆然と立ち尽くしていたと思っていた琥珀の頬を涙が伝う。
「泣いてるの?なんで?」
一瞬にして翡翠の身体がすっぷり琥珀の腕の中におさまった。
さっきより力強く苦しいほどに抱きしめるから琥珀の鼓動も温かい体温もさっき以上に近くに感じられる。
「ごめん。 ごめんね主任。」
何で琥珀が謝るのか翡翠には理解できずにいた。