【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑


琥珀が去った部屋はいつもの静けさを取り戻していた。
修羅場とまでは行かなかったにしても琥珀の行き場のない感情がむき出しになった瞬間だった。

壁紙にうっすらと残る琥珀の拳から滲んだ血痕。
指でなぞり、今ひとつの想いにけじめをつけた。

翡翠の心は穏やかだった。
失ったものへの悲しさや寂しさはあったが、怒りや不安や絶望感そして何より愛する人を疑う日々から解放されていた。



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