【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
「ママもパパもケンカしちゃダメなんだよ。ケンカした時はちゃんとごめんなさいして手を繋ぐんだよ。 瑠璃がたーくんとケンカした時ママが言ってたでしょ。」
瑠璃の小さな右手が琥珀の手を引いて、瑠璃の小さな左手が翡翠の手を引っ張って、そしてふたりの手が重なる。
その手の上にちょこんと置かれた瑠璃の両手。
「はい。仲直り。」
3人の手の温もりに瑠璃の満面の笑顔。
「翡翠ごめん。」
初めて琥珀に名前を呼ばれた瞬間だった。
翡翠の中でこだわっていた何かがス―――っと消えていくようだった。
「ママは? ママもパパにごめんなさいは?」
瑠璃の一点の曇りもない瞳がまっすぐと翡翠をみつめている。
瑠璃を前にして意地もわだかまりも消えていく。
「ごめんなさい。 素直じゃなくて・・・ずっとずっと・・・」
「もう何も言わなくていいから・・・ 翡翠この子をこんなにいい娘に育ててくれてありがとう。これからはふたりでこの子の未来を築いていこう」
抱き寄せられた琥珀の胸の中で懐かしい匂いと温もりに包まれる。
一番星が輝きだす頃手を取り合った三人の姿がそこにあった。
男を信じられず地位や名誉お金にこだわってきた翡翠。
家族に裏切られ女を人を信じられず本気になれなかった琥珀。
地位名誉トラウマ過去全てから解放され愛を選んだ時、本当に大切な人が隣にいてくれた。
今やっと声を大にして言える。
自分を好きになれたと。
END