【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
ヤルことだけやったら、冷めた空気が流れるものと思い込んでいた翡翠の想像を琥珀はあっさりと裏切る。
ひと時の媚薬のように優しく翡翠を抱きしめると、普段見せる憎たらしい笑い顔とは違う甘い笑顔で翡翠を見つめる。
まるで本当に愛してるかのように・・・
本当に愛されているのではないかと錯覚するほどに・・・。
「あのね… こういう関係は仕事上でも困ると思うの。」
琥珀の腕の中が翡翠をも麻痺させていく。
手のかかる部下という印象は薄れ、上司と部下のような上下も存在していない。
「俺はそれでもいいと思うけど。 お互いが求め合ってればそれで」
琥珀の言葉は体だけの関係を求めているんだとわかっている翡翠までも惑わすくらいに。
迷いを吹っ切るように琥珀の腕から逃れようと起き上がると、後ろから抱きしめ首筋にキスを落とす。
「私は嫌なの。 自分の部下とこんな・・・だから」
琥珀の唇が翡翠の白い首筋に紅い痕を残す。
「よく言うよ。部下じゃなくて上司ならいいんだ。」
「何それ・・・」
「主任、上司と不倫なんてよくやるよ。」
「あっあんた何でそれを・・・」
「黙ってってもいいけど…俺とも付き合ってよねぇ主任??」
「あっあんたねぇ!!!」
「俺は別にどっちでもいいけど。しばらくは部長とは会えないと思うよ。その首じゃ」
「ひどい・・・」
首筋に残った痕を手のひらで隠してみても琥珀は自分の存在を主張するかのように紅い痕がジンジン痛くて、媚薬から覚めてみれば悪魔の微笑みを浮かべる琥珀がいた。