【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
何事もなかったように・・・
そんな訳にはいかないかも。
部長の耳にもあの日の酒乱ぶりは入っているかもしれない。
だからって気にするような人でもないし、気にされるような付き合い方もしていない。
そんな自分が気楽で、そして何より傷つくことさえない事が魅力的でもあったが
たまに究極に寂しくなりみじめに思える事もあった。
それでも関係を解消出来なかったのは翡翠の弱い部分でもあり、女としての性のようなもの。
階段を駆け下りながら頭の中では部長と琥珀が交互に浮かんでは消えていく。
アイツとは一度だけ。
アイツとの関係は主任と部下・・・それだけ。
ハァハァと息切らしながら、顔からは笑みは消え不機嫌ささえ感じられるオーラでデスクに向かう。
いつもの翡翠と明らかに違う態度に誰一人声をかけられない。
そんな沈黙をも無かったことにするのが琥珀だったりする。