【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑

 「部長、今回は事前に挙式を控えている皆様にアンケートをお願いして参加式のブライダルフェアにしたいのですが。」


 「たとえば」
 
 「ブライダルエステにネイル、メイクなども事前に体験いただきたいと。そのうえでいつもモデルさんをお願いして行っているファッションショーも今回はお客様にモデルをお願いしようと思っています。」

 「そうすることでのメリットをどう考えているのかな。素人のお客様にステージに立っていただくということはプロのモデルと比べてもデメリットの方が確実に目立つと思うが」

 「部長の言われることもわかります。しかし今現在結婚式にお金をかけるよりその後の生活にお金を残しておきたいと考える傾向があるのも事実です。その中で少しでも興味を持っていただける物は何かと考えた時にドレス1つにしてもファッションショーでご自身が身に着けたドレスは気になると思うんです。 親御さんにしてもご自分のお子様がモデルとあれば真剣にショーを見ると思うんです。」

 「確かに今まででは考えられなかった事だな」

 「お料理についてもバイキング形式で試食いただき、どんどん意見を出していただきたいと思っています。その他にも模擬結婚式なども・・・」

 「面白い企画かもしれないが正直難しいと思う。」

 「部長!!」

翡翠も難しい企画だと分からないわけではない。
型外れな事をしなければ大きい傷は負わなくてもすむ。
それでも新しいことに挑戦してみたくて。
そんな想いを部長なら汲み取ってくれるかも・・・そんな甘えがあった。


 「部長、この企画は確かに理想論かもしれません。でもお客様に結婚式というものを間近で感じていただくいい機会になると思われますが。」

 「木崎君。しかしだな」

 「お願いします。この企画を進めさせてください。」

あの琥珀が頭を下げている。

 「考える時間をいただきたい。」

翡翠は琥珀が頭まで下げるとは思っていなかった。
仕事に対する姿勢は、けして不真面目ではないが真剣さには欠けていた。
そんな琥珀が頭を下げるなんて・・・驚きを隠せずにいた。



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