【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑

始発に間に合うように翡翠は身支度を整えていた。
朝を誰かと迎える事は数年ぶりで・・・

出来るならば子猫のように丸まって眠る琥珀を起こすことなく帰りたかった。

でもそれは琥珀を傷つける行為でもあった。

 「おはよう。 私帰るね・・・」

琥珀の背中に回ると、耳元で遠慮気味に呟く。
ちゃんと起こさないと怒るんだろうな・・・

 「ねぇ・・・」

琥珀の腕の部分を揺さぶってみる。
琥珀は余計に丸まって起きる素振りもない。

私は起こしたんだから・・・
起きないのが悪いんだから。

翡翠が起こすのを諦めた時だった。

急に腕を引っ張られベットに倒れこむ。


 「おはよう。」

寝ぼけた様子で翡翠を抱きしまる。


 「おはよう。 私帰らないと。 仕事に間に合わない」

 「2人してサボっちゃおうか?」

 「そんなこと出来るわけないでしょう!! それに職場では私たちの関係は内緒だからね」

 「それは、部長にバレタラ困るから?」

 「そんなんじゃないわ。 部長は関係ない」

 「わかってるよ。指導者が行き過ぎた指導してるってバレタラ仕事しづらいしな」

 「行き過ぎた指導なんてしていません。 どっちかといったらそっちが・・・」

 「俺が・・・」

琥珀の腕が翡翠の顎に伸び、ぷいっと尖らせた翡翠の唇を指でなぞるとそのまま唇を重ねた。

 「今日から主任の1番だから・・・」

そんな言葉さえもサラッと言えちゃう琥珀はやっぱりチャラ男の素質十分で。
悪魔の笑顔に騙されそうになる。


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