Love♡LDK
(side満奈)

ねぇ、お父さん。

あたし・・・、知らなかったんだけどっ!

―――――バァン!

気がつけば、会場のドアを勢いよく開けていた。

「満奈・・・」
「お父さん!それ・・・、どういう事?」
「ああ、そのままだよ。僕は‟Cherry I”の社長だよ」
「じゃああたしは・・・、社長令嬢なの!?」
「そうだね~。仁菜はとっくに知ってるよ」

えええっ!?

何で仁菜は知っててあたしは知らないのさっ!

「ほら、満奈は幼い頃から“アイドルになりたい”って言ってたからさ。親としてはその夢を応援してあげようと思って、邪魔しないように言わないでおいたんだよ」
「じゃあ会社は・・・」
「将来は仁菜に任せるよ。でも僕もまだ若いからなぁ~」

お父さんは豪快に笑った。

ああ・・・。

やっと分かったよ。

あたしと仁菜は小学校も中学校も違う理由。

習い事もかなり差があった事。

全ては、会社の経営者になるためか・・・。

「仁菜は・・・いつから知ってるの?」
「ん~、小学校に入る前じゃないかな?」

そんなに小さいときから・・・。

「あの子、自分からやりたいって言ったから。じゃあ任せようと思ってね」

凄いなぁ、仁菜は。

ホントにあたしの妹かなぁ?

軽~く敗北感・・・。

「~~~ちょっとっ!」

しびれを切らしたのか、玲華ちゃんが叫んだ。

「貴方、‟Cherry I”の社長令嬢だったの!?」

凄い目で睨んでくる。

こっ・・・怖いよ・・・。

でもここは冷静にしなきゃ。

「みたいですね。今初めて知りました」
「仁菜と言う方は!?」
「あたしの妹です」

・・・。

今気付いたけどさ。

話題がそれてません?

会社の話してる場合じゃないんだけどっ!

「玲華ちゃん」
「馴れ馴れしく呼ばないでくださらない!?」
「そう。じゃあ玲華さん」




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