Love♡LDK

最近は、実家の自分の部屋で過ごしている。

隼斗と会わないままもう、8日が経っていた。

「はぁ・・・」

仕事がない今日は、学校にすら行かず。

部屋に閉じこもっていた。

今日何度目か分からないため息を漏らす。

考えるのは、Cherry Iの事と隼斗との事。

“芸能界 or 桜井財閥”

あたしの気持ちは、この2つの間で揺らいでいる。

「はぁ・・・」

考えてはため息をつき、ため息をついては考えるの繰り返し。

今のあたしはまるで、決められた事しか出来ないロボットのようだった。

“Cherry Iを継いでほしい”

お父さんの言葉が蘇る。

・・・仮にあたしが、桜井財閥を取ったとする。

そしたら隼斗は?

別れなきゃ、いけないんだよね・・・。

そして、柳さんと婚約しなければいけない。

でも、あたしと別れて隼斗が他の人と幸せになる姿なんて見たくないよ。

隼斗にはあたしだけ。

あたしには隼斗だけ。

ずっと、この関係であってほしいよ・・・。

じゃあ今度はあたしが芸能界を取ったとする。

そしたら、隼斗と一緒にいられる。

今まで通り、愛していられる。

愛されていられる。

何より、大好きなアイドルやRainbow、ファンのみんな。

大好きな事に囲まれて、この先も生きていける。

・・・でも。

芸能界をとったら・・・。



―――お父さんやお母さんを、裏切ってるよね?



芸能界を続けたい。

そう思うと、

“家族を裏切ってる”

自然とそう考えてしまう。

あたしは・・・何がしたいんだろう?

< 501 / 776 >

この作品をシェア

pagetop