【短編】阿呆と馬鹿の関係
「駄目だよ、彼女に助けを求めちゃ。
央太? 付き合う子には、阿呆って言っちゃ駄目って言ったでしょ?」
「わかってるって。先輩ん時で学んだもん」
「本当かなぁ?」
「本間やって!」
2人のやり取りを見てて。
何となく言った柚木の言葉で。
気づかなきゃいいところまで、気づいちゃったのかもしれない。
この2人。
付き合ってた?
「央太、あたしにも阿呆阿呆言いまくってたもんね」
「だからぁ。あん時は悪かったって」
「まぁ、お互い子供過ぎたよね。
中学生だったもんねー」
「そうそう」
予感は確信に変わり。
さっきまで、あたしにふられていた話は、2人だけのものへと変わってしまった。
あんなに集中していたゲームは、途中で止めたのかな。
その笑顔は、彼女だけへ向けられるものじゃなかったのかな。
彼女に言わない“阿呆”は、先輩との約束だから守るのかな。
柚木は、年上好みなのかな。
今、あたしがココに居るの覚えてるのかな。
あたしがココから居なくなったら、柚木気づいてくれる?