【短編】阿呆と馬鹿の関係



「駄目だよ、彼女に助けを求めちゃ。
央太? 付き合う子には、阿呆って言っちゃ駄目って言ったでしょ?」

「わかってるって。先輩ん時で学んだもん」

「本当かなぁ?」

「本間やって!」


2人のやり取りを見てて。

何となく言った柚木の言葉で。


気づかなきゃいいところまで、気づいちゃったのかもしれない。


この2人。
付き合ってた?


「央太、あたしにも阿呆阿呆言いまくってたもんね」

「だからぁ。あん時は悪かったって」

「まぁ、お互い子供過ぎたよね。
中学生だったもんねー」

「そうそう」


予感は確信に変わり。

さっきまで、あたしにふられていた話は、2人だけのものへと変わってしまった。


あんなに集中していたゲームは、途中で止めたのかな。

その笑顔は、彼女だけへ向けられるものじゃなかったのかな。

彼女に言わない“阿呆”は、先輩との約束だから守るのかな。

柚木は、年上好みなのかな。

今、あたしがココに居るの覚えてるのかな。


あたしがココから居なくなったら、柚木気づいてくれる?




< 43 / 58 >

この作品をシェア

pagetop