【短編】阿呆と馬鹿の関係



ゲームセンターの向かいにあるベンチへと座って、出て来てくれるのを待った。


1分、2分……。


時間が過ぎる度に、どんどんイライラしてくる。


何してんの?
何ですぐ捜してくれないの?



そして、やっと出て来た柚木が左右に首を振り、あたしを捜してくれてるんだとわかった時、目が合った。


ホッとして、思わず笑みが零れちゃう。

近付いて来た柚木は、疲れた顔をして


「何で外おるん?」


と、聞きながら隣に座った。

何も言えなかった。


外の空気が吸いたかった。
なんて、嘘ぽいし。

邪魔かなって思った。
なんて、言えないし。

何となく。
なんて、怒られそうだし。


「心配するやん」

「……ごめん」


言葉とは裏腹に、怒ってるのがわかる。


「せめて何か言って行けよ」

「そうだよね、ごめん」


元はといえば柚木が先輩と楽しそうに話してたから、悪いんじゃん。


「先輩にトイレまで捜してもらってんぞ」

「そっか、ごめん」


トイレはさっき行きましたー!
それすら覚えてないって酷くない?


「何でこんな事するかな」


……4回目はない。



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