【短編】阿呆と馬鹿の関係
柚木は、あたしより頭ひとつ分背が高いだけで、長身ってわけでもない。
性格は、まぁ良い方だとは思うけど、口は悪い方だとも思う。
顔は……憎いけど可愛らしい系。
可愛い系とまではいかない、可愛らしい系。
かっこいい系とまではいかない、可愛らしい系。
認めたくはないけど……良い方なんだよね。
だから、後輩とか同じ年より先輩にモテてる。
あたしといえば、背だって低くもなく、高い! ってわけでもない162センチ。
体型も、まぁ普通。
性格は、今モテる可愛い系ではないのは確か。
かと言って、頼れるしっかり系でもない。
顔は……普通としか言いようがない。
何に関しても中途半端なあたし。
だから、告白する一歩が出ないんだ。
柚木があたしを選んでくれるかな。って。
だって、そうでしょう。
あたしに何かひとつでも自慢出来るところがあればいいよ?
何にもないんだもん。
成績がいわけでもないし。
スポーツが出来るわけでもない。
漫画みたいに、自分で可愛いって気づいていないだけの天然ちゃんでも、絶対ない。
本当に普通なんだ。
何でも人並み。
それ以上でも、それ以下でもないあたしを柚木は“友達”としか思ってないはず。
そんなあたしが突然告白なんてしたら、驚くじゃん?
そして、断られたらその“友達”にも戻れないかもしれないじゃん。
だから、告白が出来ないんだ。