【短編】阿呆と馬鹿の関係
それは、わかってる。
前々から、まぁーちゃんに『一歩踏み出さなきゃ何も変わらない』って言われてたから。
だけど。
だけど。
だーけーど!
何かが邪魔して言えないんだ。
「一花? もし、それが仮にラブレターってやつだったらどーすんの?」
「へ!?」
教室中に、あたしの素っ頓狂な声が響いた。
注目を浴びてボッと赤くなった顔を隠すように、頬に手をあてる。
「もしよ? もし、の話だけど。
今、柚木に好きな人がいなくて。たまたま告白されたから付き合った。
とかなったら、一花はそれでもいいの?
後悔しない?」
後悔しない? か。
でも、あれがラブレターってやつだったら、もう遅いよね。
石沢さんから、柚木は受け取ってるわけだし。
てか、読んだ後だろうし。
柚木と石沢さんが付き合って、それを見て……
うー。
何だか泣きそうなんだけどっ!
「ほら、涙目になってないで。
もし駄目だった時は、あたしが慰めてあげるからっ。ね?」
そう、まぁーちゃんが笑ってくれた事が嬉しかった。