キミがいなくなるその日まで




───────ドクン、

────ドクン、

─ドクン。


そのたった2秒の間、世界が反転したように私は何も考えられなくなった。

そっと私から離れたシンの顔が近い。


『落ち着いて、マイ』

再びその言葉を言ったシンの顔が赤い。勿論、私だって時間が経つごとにどんどん体が熱くなってくる。


『シン、今なに……したの?』


一瞬の事で夢か現実か分からなくなってきた。


『うーん、なんだろうね?』


笑いながらとぼけるシンだけどその耳は真っ赤だ。なんだか伝染しそう。


『お、落ち着けって余計落ち着けるわけないじゃん。びっくりして心臓止まるかと思った』

あんなに怒っていたのに一瞬でふっ飛んで今は別の感情でクラクラしてる。


『うん、俺も』

そう笑うシンに私はため息をついて気持ちを落ち着かせた。


今のは一体どういう意味でしたの?
私が怒って出て行こうとしたから?


それを聞きたいけど今は心臓がもたないよ。


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