Neverland
冬の終わり、春の光が差す午後の教室は暖房が効きすぎている。
「彩花っ。あーやかっ」
「んー………?」
いつの間に?同じクラスの佳奈が目の前で私を呼んでいる姿がぼんやりと見えた。
目を擦りながら現実に戻り、佳奈の顔もやっと現実化した。
「私寝てた??」
「うん、先生に起こされてもまったく起きないんだよ。あんた、まじいい根性してるわ。」
「夢見た。」
まだ頭はスッキリしてなく、受け答えができてるのかもはっきりしない。
「そう、なんの夢?。」
「覚えてない。」
「ハハっ、ダメじゃん、爆睡だね。疲れてるの?」
「んー。」
まだ眠気がぐるぐるするして、たとえ佳奈の声でさえちょっとイライラした。
「寝い。」
そう言ってまた夢の中に落ちていった。