阿鼻叫喚
男が通り過ぎようとした瞬間、突然に公衆電話が鳴り響いた。
恐る恐る受話器を取る。

「明日すれ違う13人目の人間に注意しろ」

男とも女とも若いとも老いてるとも判別のつかない機械的な声で、一言だけ発して電話は切れた。

注意しろ?

何をどう注意すれば良いのか、男は皆目見当も付かなかった。

13と言う不吉な数字に不安を覚えながらも、何事も無いまま普段と変わらぬ一日を終え、気付けば翌日の朝を迎えていた。

いつもと何ら変わりなく家を後にしたが、不思議とこの日は住宅街を出るまで、近隣の住人とさえ顔を合わせる事は無かった。

しかし突如として、状況は一変した。
都市部の交差点に差し掛かったのだ。

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