龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
ああ、心臓止まりそう……


たぶん赤くなってる自分が恥ずかしい。

どうしていちいち過剰反応しちゃうんだろ?

圭吾さんとは毎日一緒に眠ってるじゃない。


ちらっと見上げると、圭吾さんは明らかに楽しんでる。


圭吾さんの部屋に向かいながら、わたしはあるとも思えない知恵をしぼった。


うーん、逆襲するにはどうしたらいいんだろ

何をしても返り討ちに会いそうだしなぁ……


「何だい?」

圭吾さんがきく。

「何か言いたそうだね」


「何でもない」

慌てて答える。


何か言いたいんじゃないわ

圭吾さんをドキッとさせたいの


『セクシー』ってどうやったらなれるの?


せめて優月さんみたいに美人だったり、亜由美みたいに大人っぽかったらよかったのに……


まっ、圭吾さんは最初っからそんなものをわたしに期待してないんだろうけど

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