龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
「志鶴?」

圭吾さんにそっと名前を呼ばれた。


「終わった?」

わたしは目を擦りながら言った。


「今日のところはね。眠いかい?」

「ん……でも圭吾さんとお話するの」


あなたの声を聞いていたい


「おいで。ベッドで話そう」


わたしは圭吾さんに抱き抱えられるようにして、ベッドまで行った。

マットレスがフカフカしてて気持ちいい

思わずため息がもれた。

微かに笑う圭吾さんの声が聞こえる。


「シャワーを浴びてきていいかな?」

「どうぞ」

「明かり、落とすかい?」

「ダメ!」

「志鶴?」

「このままがいいの。暗くしないで」


圭吾さんはわたしの頬にキスした。


「分かった。すぐ戻るよ」

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