愛のない世界なんてない
「じゃあまた来るよ」
と言って一さんは私の額にキスをしてそれから美知子さんにもあいさつをしてから家を出ていった。
「何ぃ、咲は帰らないの?」
「裕次が来るまで帰らないの」
「かーわいー」
また圭は女の子にそんなことを言っている。
こりないなぁ。
「華芽ー」
裕次君が私を呼んだ。
「何よ?」
「咲追い出してくれない?あいつまじうざい」
「女の子をうざいって言ったらダメよ」
私は裕次君を引っ張って咲ちゃんに会わせた。
「あ…裕次………はよ……//」
咲ちゃんは顔を赤くして言った。
なんとも女の子らしくて可愛らしい。
「お前さぁ、キモいよ?」
裕次君があり得ない事を言った。
私はビックリした。
「ちょっと!女の子に対してキモいはないでしょっ」
怒鳴ってやった。
「毎日来るんだぞ?アイツ。キモいよ」
「謝りなさーいっ」
もう一度怒鳴った。
「うるさいババァ!」
「ババァじゃないっつーの!」
初めて裕次君と喧嘩。
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