愛のない世界なんてない
グイッ







私と一君は服の袖を強く引っ張られた。
「ちょっと祐次!?」
あえて小声で言う。
祐次は何も聞かないでただひたすら階段を登って登って登り続けて私達を引っ張る。











そして着いた場所は屋上。
「………………なんでいるんだよっ!?」
祐次は一君の肩を掴んで揺らす。
「あうあう………………美知子さんの代わりぃぃぃ」
「ババァは何の用だよっ」
「私も美知子さんの代わりだよ!」
「そうそう!俺も付き添いなの」
一君はパーの手で胸をポンッと叩く。
「来なくていい!ムシムシする!」
「ちょっとくらい良いじゃん♪」
祐次はイライラしてるかわりに一君は涼しそうな顔。
「良くない!帰れっ!」
「何で帰んなきゃいけないのよぉ!嫌よ!尋斗ん所見てないもん!」
私は強く言い張る。
「ババァは黙れクソハゲ!」
「クソハゲじゃない!ババァじゃない!」
「ババァじゃねえか!」
祐次も強く言い張ってきた。
「………!じゃああんたはジジィよ!」
「鬼ババァ!」
「気の弱いクソガキ!」
また喧嘩が始まった。
それを呆然として見る一君。
それで祐次はガンガン言う。
「死ね!ペチャパイ!」
私は本当にその言葉でカチーンときた。
「色気がねぇのー」
バカにされた。
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