恋愛依存症
「失礼します。あやさんです」

と、マネージャーに紹介され、席についた。


客は40代のゴルフ焼けしているイケメンで、いかにもIT関係の役員といった匂いのする人だった。


ママが正面に座り、客の隣には、30代半ばだろうか

美咲さんと呼ばれる派手な顔の真っ白なスーツを着たしゃがれ声の女性が座っていた。


その横にあやも座った。


お酌はママがしてくれた。

ただ、彩は、会話に参加し、ニコニコするだけでよかった。

少し店が混みだすと、若い女の子が二人席につき、美咲とママは違うテーブルに移った。


美咲がこの店のナンバー1らしい。



意味も無く、ちょっと嫉妬した。

つい、美咲を目で追ってしまう自分が嫌だった。




久し振りに紀子は女になっていた…
< 31 / 47 >

この作品をシェア

pagetop