王子様の下僕
悩んだ末一生懸命言葉を選びながら
俺は両親代わって思いを伝えた
「ブタ子の両親だってさ
言いたかったんじゃねえの
だけど…幸せそうに笑うブタ子を見て
言えなかったんだと思う
ブタ子だってあるだろう?
両親に言えないことが…」
「あるよ、小学校でいじめられたり
中学校で嫌がらせされたり…」
「親に言おうとした時、
両親の笑顔が浮かんで言えなかっただろう
それと同じ状況に陥っていたんじゃないか」
「うん…パパとママも同じだね」