愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】

柱の後ろでロープを結んで固定し終えたスイは、俺を見下ろすように立ち上がる。



「まぁ、すぐに済みますよ。一度抱けば満足するでしょうから」

「は……?」



“一度抱けば満足する”……?



体内の血液がどくどくと勢いよく体を巡っていく。

頭にカッと血が上るのがわかった。



「ざっけんな……意味わかんねぇこと、ほざいてんじゃねぇぞ……」

「そんなつもりはないのですが……」



メガネを指で押し上げる、そんな仕草も鼻につく。

イカれてんのはキョウだけじゃなく、コイツもかよ……。胸糞悪い……。

とにかく、真梨を連れて逃げなければ……。

でも、どうやって?

痛みで動かせない体、しかも拘束されている。

どうしたら……。



考えている間に、ソファーの奥にある扉が開いた。

現れたのは、ダルそうに首を鳴らすキョウ。



「あっれ、もう目ぇ覚めた?」

「うるせぇ、黙れ」



俺を見て楽しそうに笑うキョウを見て、顔をしかめる。



「あ〜あ、そんなこと言っていいの〜?」



そう言いながら、キョウは真梨に近づいていく。
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