浮気性彼氏と心配性彼女【完】
一瞬間違えメール?って思ったけど間違えなく輝也から私宛だった。
自分から別れを告げるつもりだったのに…
これじゃ作戦失敗…
ヤバい…泣きそうって思ったけどもう授業も始まってるわけで…
泣けなかった。
1時間目が終わると速攻優希に「サボる」とだけ伝えて屋上へと行った。
優希は「え?」って顔をしていた…
ごめん優希…
屋上に着くと1人だけになった。その時誰かに抱きしめられた。
「誰っ?!」
後ろを振り返ると、息を切らしている俊だった。
「どうしたんだよ…いきなり行ってさ…1時間目も泣きそうだったし…」
「…輝也に振られちゃった…はは~やっぱお遊びだったのかもね~」
自分は上手く笑えてるだろうか…
俊は抱きしめる力を強くして、言ってくれたんだ。
「苦しいときは泣けよ…付き合うから…」
嬉しかった。その時我慢しきれない感情がいっきに溢れ出した。
「ふぇ…っすき…だっ…たよ…さびしい…よ…」
俊は黙って頭を撫でながら私の感情を受け止めてくれた。