浮気性彼氏と心配性彼女【完】
「ごめん…2人きりにしてくれないか?」
知らない男の人が言う。
他の2人は不安そうだったが、部屋を出て行った。
「じゃーね。亜樹!」
「またなっ!亜樹」
優希と俊はニコッと笑って行った。
ちょっと気まずい…
「なぁ、本当に覚えてねーの…?」
「…?」
沈黙を破ったのは男の人で…
「俺…鈴木輝也だから……お前の事好きだから…」
鈴木くん…?
聞いたことある気がする…
そして『好き』…前に一番言われたかった言葉だった気がする…
「クスッ…鈴木君あったばっかりで言うのは軽いと思うよ…?」
ニコッと笑った私…
彼は少し悲しそうな顔をして、
「…俺毎日くるから」
って言い残して、病室を後にした。