ONESTAR
「……ねーちゃん、俺ね、」

「……何?」

「俺、ねーちゃんの事が、世界で、一番好きだよ。」


ねーちゃんは、困ったように告った俺を見てふうとため息をついた。

「…………。」

俺から視線をはずし、天井を見つめるねーちゃんは、俺がこんなにも真剣だとは思ってないだろう。

こんなにも、

こんなにも、

ねーちゃんが愛おしくて堪らないほど、心臓が締め付けられるように痛いほど、

あんたが望むなら、この命すら惜しくないほど、

ねーちゃん、

あんたのことが好きだなんて、

きっと思いもしないんだろう。
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