ONESTAR
あたしは全自動洗濯機に全てを任せ、お風呂に入った。

お風呂からあがる頃には、きれいに乾燥まで出来上がってた。

もちろん「なんでやねん!」はくっきり残ったままだ。

キッチンでオレンジジュースを飲んで、

パパが新しい家族のために買った、新しいダイニングテーブルの上に、

きれいに広げて体操服を置いた。

「ね、忘れてたでしょ。」

話し終わったねーちゃんは、俺が同意していないにも関わらず、

満足そうに頷いてる。

俺はうっすらと思い出してた。

あの日の朝、おふくろは、「なんでやねん!!」と書かれた体操服を握り締め、

俺の部屋に来た。
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